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「どなたの紹介でこちらに？」

仲谷と呼ばれていた男性が私を問う。

当然だろう。

ここは非合法の秘密クラブ。

本田のことは伏せなければならない。

かといって通りすがりのふりも出来ない。

私にしては無計画すぎた。

「私の紹介です。そうよね？」

女性が助け船を出してくれた。

「は……はい」

返事が口ごもってしまったせいで
仲谷は怪しんでいる様子だった。

「では真知子さん。こちらの女の子の
名前は？真知子さんの紹介ですよね？
答えてください」

万事休す。