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理佳のトリセツ~愛あるセックスは智也だけ~

第44章 違った愛の形

一之瀬のペースは変わらず
風呂から出るとキッチンへ向かい
私の分まで夜食を作ってくれる。

今日の夜食は卵雑炊だった。

温かさが身に染みる。

一之瀬の温かさも感じた。

「君に合わせて少し濃い味にした」

確かに私にとっては丁度いい塩梅。

……のはずだった。

「泣くならいつも通りの塩加減で良かったな」

私は泣いていた。

器に滴る涙のせいで
せっかくの丁度いい塩加減が
濃くなってしまった。

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