私の熊
第4章 待っています。
「熊さんは働いてるから仕方ないんだよ?」
忙しいのは分かっている。
年の差は結構離れていて熊さんはもう立派な大人。
私なんてまだ10代の歳。
こんなに歳の離れている私に熊さんは毎回構ってくれる。
毎日毎日連絡をくれる。
ここまでしてくれるのは私が我が儘だから?
それとも自惚れてもいいんですか?
入りこんだら後から後悔するのは自分なのに。学習しない。
「そうだよー僕は今まで働いてたんだよ?かなこー」
「うう...おつかれ、さま?」
何か今少し熊さんの言葉から刺を感じた。
「かなこー?癒してー?」
これは熊さんからの甘えなんだろうか。
「...かわいい」
思わずそれを言葉に出してしまった。
すると熊さんが黙り出した。
「熊さん?」
「かなこ、君は何を言ってるの?」
「え、熊さんかわいい!」
「かわいくない!」
これは。
これはもしや。
熊さんが照れてる??
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