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リモーネ

第6章 サンショウ



「何で一緒にお風呂に入ってくるんですか。」
「ちょ、ま、このタイミングで無表情敬語はメンタルにくるからやめて…」

情事のあと、 軽め賢者タイムやらピロートークやらを済ませ、とりあえず、所謂中出しを初っぱなからかまされてしまった俺は、お風呂に入りたいとかえでを引き剥がし、お尻から出されたものがたれないように細心の注意を払いながら(少しは垂れてしまったが仕方ない)、お風呂に行った。

シャワーを浴びながら再び、現在の自分の身体状況を冷静に考えて、童貞処女という現実に頭を抱えていると、我が物顔で(…自分の家だから当たり前だが人がいるということを少しは考えてほしかった)かえでがお風呂場に押し入ってきた。

ここで冒頭の台詞に戻る。


「か、からだ洗うんで出てってください」
「えー?俺にお尻のナカまで知られたのにいまさらぁー?」
「チッ…お尻のあなからあなたが出した精液をかき出すんで出てってください」
「え!今、いま舌打ち…舌打ちしたよね!?」
「あーもうしました、しましたからとりあえず出てってください。」

半ば押し出すかたちでかえでを風呂場から出したセナは、あんなやつにお尻を差し出して良かったのかとここ二時間ほどのかえでの様子を反芻しながら、流れ落ちてくるぬるま湯をただただ浴びていた。


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