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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第6章 負けへんでっ!!

 10月くらいだったか、山本さんから、あるものを渡された。


「うちの彼氏から、渡しといてって」


 1ページ分のノートを折り畳んだもの。


 あれからなにもないから、諦めたかと思っていた矢先のことだ。


 突然、そう言われて、膝の上にポンと放られた。


 なんで、あのラリ夫から目をつけられてんだよ。


 あいつ、ガラ悪いから嫌なんだよ。


 しぶしぶ、ノートを広げてみたら……



“勝負しろ”



 なんのっ?


 ピスタチオの漫才じゃないけど「んなんのっ!?」と、思わず白目むきそうだったわ。


 ケンカはいやだ。


 山本さんに聞こうと思ったけど、なんか、クラスでは「玄武が山本にフラれた」みたいな噂がたってたのよ。


 確かに、フラれたけど、告白してないし。


 そんなことがあるから、話しかけにくい。


 これねぇ、いかなかったら、またなんか、いちゃもんを吹っ掛けてきそうでしょ。


 それも嫌だから、会って話し合おうと思ったんだが、ノートには勝負しろしか書いてない。


 どうするよ!?




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