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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第7章 中学卒業、そして高校に

 誰かに借りるわけにもにかない。


 帰っても、時間的に間に合わないし、衣装になる服なんて持ってない。


 とりあえず、セーターはおかしいから脱ごう。


 12月だけど、中は暖かいし、下は白いシャツ。


「!」


 この時、ギリギリで奇策を思い付いたのです。


 それは、考えながらセーターを脱いだ時でした。普段の当たり前の動きで、ピンときたのです。


 あわててトイレに駆け込んで、鏡の前でやってみた。


「これ……マジックにならないかな?」


 いや、出来るはず。


 奇跡的な発想。


 強引だけど、今着ている服をマジックにしようと思い付いた。


 だけど、どう見せる。


 時間はある。考えろ……。


 この時の自分には、マジックの神が降りてきたのだと思ったくらいのアイデアだった。


 それが、この手順。


 素肌の上にジャンバーを着て登場。


 ジャンバーの下に、何も着ていないのに気付く。


 舞台袖に隠れて、客席に腕だけ見えるように出して、3つ数える。


 出てくると、ジャンバーを脱ぐことなく、シャツを下に着ているってやつ。



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