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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第7章 中学卒業、そして高校に

 どうやら、彼氏のラリ夫が、高校生の部に出るという。


 て、ことは予選通過したんだな。


 中嶋さんからは「えっ! 玄武くん出るの!? すごーい、絶対に見るから頑張って」みたいな声をいただきました。


 よっしゃ……やったるで!!


 と、なってたかどうか……むちゃくちゃ緊張してたのは覚えてる。


 いよいよ、中学生の部。


 喉から胃袋が出そうだった。


 他の人の演技は見れなかった。


 僕は、借りたハンガーかけに、リングをひっかけ、プラスチックハンガーに買ったばかりのシャツをかけた。


 こそこそっと準備をして、素肌にジャンバー姿に。


 係の人がやってきた。


「はい、まず音無しでやります。で、リングを手に取ったら、そのタイミングで音楽をかけてください」


 すでにカセットテープは渡している。


 たしか、ジャッキー・チェンの映画「少林寺木人拳」の主題歌だった。


 一人だいたい時間が5分程度。


 あっという間に出番が来た。


 会場に名前を呼ばれたら「はい、行って」と、肩を叩かれる。



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