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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第7章 中学卒業、そして高校に

 これが小学生の自分なら、そこで調子に乗ってテンションがバカ上げしてることだろう。


 だが、大勢の目に集中され、音楽には乗れたが、調子には乗れなかった。


 最後の最後に数回しか成功していない、あの技を試した。


 リングを投げて、繋げる技。


 さりげなく、リングを繋げやすい工夫をした。


 そのためか、成功した。


 ちょっと卑怯だけど、大成功。


 大きな拍手を頂いた。


 今でも、演じてた時を思い出すと、舞台上でボヤーとしてるようにしか感じない。


 記憶が、部分部分しかないんだ。


 んで、観客から、どう見えているかもわからない。


 頭を下げて終了してから、舞台袖から係の人に手招きしてもらって、舞台を下りた。


 終わった時の、安堵感。


 力が抜けて、裏の椅子に座りこんだ。


 自分の出来ることを、やりきったんだろうね。


 もう、順位なんてどうでもいい。


 ホッとしたらお腹が空いてきた。


 シャツを買ったからお金が少なくなって、駅のキヨスクで、パンを買った。


 あれ、うまかったなぁ。


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