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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第9章 貧乏〜貧乏〜

 給料日まで、あと1週間だってのに、お金が200円くらいしかなかったことがあるの。


 お米もあと少しだし、どうしようと思った。


 で、休みの日に公園に行ったの。


 なぜ公園か?


 いや、お金落ちてないかと、ウロウロしてたら、公園に着いたって話。


 自分は、このままでいいのかなと……。


 理容師免許が取れたら、また給料が上がる。


 それまで、こんなことをしなくちゃいけないのか?


 200円で、どうしようと思ってたら、小学生の子供たちがお菓子を持ってワイワイ言ってんのよ。


 子供でも、あんだけお菓子買ってるのに……と、見てたら、子供らはお菓子を食べないんだよ。


 なんか、小さな袋だけを引っ剥がし、お菓子をゴミ箱に捨てている。


「はぁ?」


 なにしてんの?


 子供たちがいなくなってから、ゴミ箱の中を覗いたら、なんとポテトチップスが開けられずに捨ててあるんだ。


 コンソメ味のアレ。


 どうやら、それについているカードを目当てに買っているらしいんだ。


 以前、ウエハースのチョコレート菓子についている、キャラクターのシールほしさに、チョコレートは食べずにシールだけを集める子供がいたと聞く。


 それのポテチバージョンだ。



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