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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第9章 貧乏〜貧乏〜

 そして、2週間後に、もう一度チャレンジをする。


 確かね、むし暑かったのよ。


 午後8時すぎに場所を取り、スタンドテーブルを出した。


 斜め向こうには、ミュージシャンがいる。


 今日は大道芸人さんはいない。


 ここで頑張ってやるか。


 後ろは誰も立てないが、横から見られても大丈夫なネタを用意した。


 ラジカセを用意して、軽いBGMを鳴らしながら、周りにロープでラインを引いて、ステージラインを確保。


 よし、やる気が出た!!








 雨にぃ〜邪魔されてぇ〜。


 撤収。


 せっかく用意したのに……。


 すると、一人の男性が声をかけてきた。


「お兄ちゃん、芸人さんか?」


 まあ……言ってみれば、芸人であろう。


 芸人と一言で言っても、お笑いだけじゃないんだから。


「地下とか、駅構内で出来るよ」と教えてくれた。


 商店街のアーケードの下とか、地下通路とか、梅田には屋根のある場所がある。


 そこで披露している人もいるらしい。


「お兄ちゃんはなにをする人?」と聞いてきた。


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