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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第9章 貧乏〜貧乏〜

 今度は小指から、人差し指に、指輪が移動したんだ。


 指輪が指をすり抜けるように……。


 あまりのすごさに声が出なかったんだ。


 話を聞くと、昨年の秋に海外のマジックの大会に出て、イリュージョンで金賞を受賞したという。


 実はその時のビデオテープを見せてもらったのだが、それはスケールがでかく、もの凄く不思議なものだった。


 テーマが、映画のネバーエンディングストーリーで、ステージの真ん中で、寝そべって本を読んでる少年がいるんだよ。


 その少年が空のダストボックスに入ると、瞬時に入れ替わってラリ夫が出てくる。


 すると、透明の箱の中に少女がいるんだけど、鍵がかかっていて、開けることが出来ない。


 少年が読んでいた本の中から、マフラーくらいのながさの白い竜が出てきて、ラリ夫の周りを飛ぶようにして舞うんだよ。大きな赤い布がブワッと出て、その中に白い竜が入ると、バカでかい竜になるんだよ。


 なんのSFXだと思うくらい。


 で、竜の口から煙がブワーって吹き出すと、少女がいないんだ。


 で、少女と竜とラリ夫が、赤い布にかぶさると、またあの少年が出てきて本の続きを読んでるって、なんかストーリーがあるんだよ。



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