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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第9章 貧乏〜貧乏〜

 まあ、ビデオは後日のことの話なんだけど、これで賞をとって、海外でマジシャンとしてやっていこうと波に乗りかけたらしいが……。


「これ以上のパフォーマンスを求められ、限界を感じて日本に戻ってきた」


 向こうでは賞をとって名前を上げたが、日本では無名。


 しかも、有名マジシャン、デビッドカッパーフィールドや、ランスバートンのショーをヒントに組み立てたパフォーマンスだったため、オリジナリティーなものが浮かばなかったという。


 いや、その時は、そうなんだって思ってたけど、マジシャンのネタって、誰かのネタの応用を広げたものだから、それでいいんだよね。


 だが、本人のこだわりもあったんだろう。


 今は、小さなパブやマジックBARを渡って、テーブルマジックを披露しているという。


「マジックの賞なんて、その時だけの名誉。周りはそれで呼んではくれない。それを生かすのは、やっぱり腕だよ。マジックはオリジナルを作ってなんぼの世界なんだ。だから、マリックとかヒロサカイはタイミングよかったんだよな」


 これ、書いてるのは僕だけど、言ってるのは僕じゃないからなっ!!



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