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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第9章 貧乏〜貧乏〜

「はいっ!! 集合ーっ!!」


 なにっ!?


 急になにするのっ!?


「はい、皆さん面白いことするから、時間と興味ある人、この床の模様まで集まって」


 時間をもて余す若い人やら、ちょっと興味を持ったサラリーマンが集まってきた。


 寄ってきた一人一人に、笑顔で対応し、半円を囲むように集まってくる。


「前の人ごめんなさい、ちょっとしゃがんでくれるかな。ちゃんと見えるから安心して」


 こんな風にお客さんを集めたんだ。


 いや、まだ準備もなにもしてない。それどころか、突然やるっ!?


 仕込みくらいさせろよ。


 すると、さりげなく僕の耳元で「任せろ。出来る範囲で合わせて」と言った。


 アドリブか?


 知らないぞ、どうなっても、知らないぞ。


 すると、上着を脱いで、立っている僕の顔を隠した。


「はい、この顔覚えてね。一瞬にして顔が変わるから……ハイッ」て、上着を取る。


 みんな一斉に僕の顔を見てるんだよ。


「はい、余裕だった顔が一瞬にして強張った〜」


 さすがにこれはツッコンだな。


「いや、そうなるだろっ!!」


 大ウケしたんだ。


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