テキストサイズ

奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第10章 関西奇術連合

「そこ、人いる?」


「いるよ。会長と副会長と……」


 どうしようか、考えた。


 理容師やめたし、これからマジック一本で勝負したいと考えてたし、ちょっとやけくそな冒険もしてみようかとも考えた。


 ヤバいやつなら嫌だから、ちょっと聞いた。


「おたくもマジシャンなんだよね。どんなことやってんの?」


 すると、ポケットに手を突っ込んで、指先に白いキャップをはめて出した。


 それがスッと消えて、スッと現れ、色が変わり、そして、5本の指にはめられていた。


 これはシンブルと言って、スライハンドマジックでは難易度が高い技。


 かなり、指の筋肉を鍛えて、スムーズに指を動かせるように鍛練をしなくてはならない。


 指がピッキーーンとなって、諦めて辞めたマジックだ。


 これは、本物だなと。


 とりあえずついていくか。


 ま、殺しやしないだろう。


「じゃ……行くよ」と行くことに決めた。


「じゃ、行こうか」


 マジシャンだってのは、わかったけど、それでもドキドキだった。なんか、ごついワゴン車か外車があって、乗ってヤバいところに行くんじゃないかとか思ったんた。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ