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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第11章 ちょっとごめんね〜

 でも、焼きそばは大好きで、5玉分くらいの焼きそばは、当時、軽く食べれたんですよ。


 そこは、全部食ったら1万円もらえるんだよ。


 だけど、食えなかったら払わなければならない。


 まあ、当たり前だわな。


 でも、焼きそばなら食えそうな気がした。


 全部食ったらタダじゃなく、もらえるんだから、よっしゃ、やってやるってなってね。


 挑戦したんだ。22歳の若造だったから軽く考えてたんだな。


 最初普通に大盛りを頼むんだけどさ、その大盛りがきたら「ねえ、さっき見たんだけど、これを5つ食ったら1万?」て、わざとらしく聞くんだ。


「そうです」


「じゃ、これから挑戦していい?」


 最初から量を見て言う。ダメって言われたら、その大盛り一人前の分だけ払おうと思った。


 OKが出た。で、ズルされたらいやだから、自分の腕時計を前に置いた。


 そして、スタート。食べ始めると、むっちゃうまい。


 ガンガン食える。


 こっちもいろいろ考える。時間を見ながら、口に運ぶ。


 30分で5杯ってことは、6分で1杯。味わって食えない。


 だけど、早食いは自信あった。


 王将とか寿司屋でバイトしてた時、賄いで飯を食わせてくれるんだけど、忙しい時間だと、早く食わなきゃならない。



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