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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第3章 調子乗り豆マジシャン

 だけど、本当に大パニックになったのは、その後の僕でした。


 あの引田天功さんが、45歳の若さで天に旅だったのです。


 それは、お母さんから聞きました。


 突然すぎて、訳がわかりませんでした。


 実はこれを書いている時に気が付いたのですが、初めて買った手品の道具のメーカーが「テンヨー」という、名称の会社。


 その会社を作ったのが、松旭斎天洋さん。この方、引田天功の師匠なんですよ。


 買ったその日に、天功さんが亡くなったことを知るなんて……あ、強引でしたね。


 でも、子供ながらショックでしたね。


 初めて虜になったマジシャン。ご活躍をもっと見たかった。


 今思うと、伝説の脱出王ハリーフーディーニに並ぶ偉大さでした。


 ちなみにハリーフーディーニとは、1900年くらいにアメリカで活躍したマジシャンで、超能力者や霊能者のトリックを暴き、刑務所を針金一本で脱出するなど、リアル脱出王として、名を轟かせた。


 中学生の時に、この方が1926年に亡くなってたと知ったときもショックでした。


 なにか、大きなことがしたい。そんな夢を持たせてくれたマジシャンでした。



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