テキストサイズ

奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第3章 調子乗り豆マジシャン

 それをはじめから出して!!


「これ! これでいい!! ありがとう!!」


 まあまあな量があった。お母さんに、それを全部あげると言われ、貴重なロープとして、練習は余った毛糸で行うことにした。


 ロープは工作用のハサミでも、なんとか切れた。


 さて……どうする。


 ずっと、ロープをにらむ日が続いた。


 付録のドラえもんの手品にあった、種のロープを作る方法は、みんなにバレている。


 何度も「これでいいじゃん」と思った。


 西くんに相談したら、すでにハンカチが増えるマジックを作ったと言う。


 ドラえもんの本にあったのは、1枚のハンカチの端に1センチほどの折り目で、ポケットを作り、その中にもう1枚ハンカチを入れて、サッと出すというもの。


 でも、それをつくるのが大変。西くんはもっと簡単に実現させた。


 1枚の白いハンカチを見せる。近くで見ても、普通になにもないハンカチだ。


 それを何度も、左手でしごくと、一瞬のうちに2枚になった。


「ええっ!!」


 一瞬の出来事で、なにがおこったか、わからなかった。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ