テキストサイズ

奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第3章 調子乗り豆マジシャン

 パッと、増えたんだ。


 これは、1枚のハンカチの角に、1本白い糸をつなぎ、それをもう1枚のハンカチにつなぐ。


 1枚をそでに隠し、もう1枚を示しながら、それを左手でしごいていって、最終的に糸を左手の親指にひっかける。


 すると、そでから隠れたハンカチが飛び出て、増えたように見せる。


 西くんは何度も練習して、どうやったらスムーズにハンカチが出るかを考えたんだとか。


 すごい……悔しかったけど、僕は凄いと思った。


 どうやったら、そんな発想が出るの?


 西くんがひらめいたのが、商店街だったんだって。


 飾りつけで、細いヒモでつながった万国旗が目についたんだって。


 それでピンときたと……。いま思うと、あいつは小学生と偽った中学生じゃなかろうかと思った。


 モノを見る目が、違ったんだろう。


 その洞察力がほしい。


 僕は、家に帰ってロープと格闘。


 どうしたものか……考えたら一番難しいのを、与えられたんじゃないのか?


 増えるより、切って戻すほうが難しいだろ。


 イナズマンじゃなきゃ出来ないぞ。


 すいません、わかりにくいネタで……。


 イナズマンて特撮ヒーローがいて、怪人が建物を破壊すると、イナズマンは念力で建物を元に戻すって技をするんです。


 それだけです。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ