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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第3章 調子乗り豆マジシャン

 完成。


 これで後は、西くんのマジックと、最後、大物ネタを合わせて、5つ。


 残り日数1週間足らずで、完成させなきゃならない。


 その大物マジックは日数が少ないので、道具を作るのに手間がかからないものにしようと、二人で決めた。


 西くんが持っていた、マジック演じ方という本に載っていたマジックをすることに。


 それは、長いロープに6つの洗濯ばさみがついていて、そこに6枚の色違いのレコードみたいな円盤が挟まれてある。


 右端3つが赤色で、左端3つが白色の最後にふさわしい紅白のマジック。


 もちろん、1枚ずつ裏表を確認して赤は赤、白は白と見せる。


 それが一瞬にして、「赤赤赤白白白」が「赤白赤白赤白」に入れ替わる。


 これは、二人で画用紙を買って、お皿を置いて円を書いて、キレイに切って、色を塗って……これが、楽しかった。


 いま、思い出すと嬉しいんだよ。てか、思い出したのいつぶりだろうか?


 二人でマジックの道具を協力して作ってさ、何度も練習して、あれは楽しかったなぁ。


 西くん、いまどうしてるかなぁ……なんて、思う今日この頃。



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