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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第3章 調子乗り豆マジシャン

 出し物が完成して、当日。


 なぜか西くんは、透視が出来るトランプを持ってきていた。


「それ、どうするの?」


「ウケなかったら最後にやろうと思って」


 自分はウケると思っていた。


 自信過剰になってるから、鼻がワンピースのウソップみたいになってる(そこ例え、天狗でいいじゃん)


 本当、当時の自分が目の前にいたら、隠れて3発くらいビンタ入れてる。目を覚ませと。


 それだけ、恥ずかしいやつになってた。


 お楽しみ会が始まって、みんなミニ芝居とか、コント。歌を歌ったり踊ったり。一人にされた伸ちゃんは、縦笛の演奏を見せた。


 本当は誘いたかったんだけど、先生が差別して、一人養護って言い方をして特別扱いしてたから、誘えなかった。宿題を忘れても怒らないんだよ。出席とっても、名前は呼ばず、最後に「養護クラスの○○」と名前を呼ぶ。これ、大問題だよね。


 で、僕と西くんの番。


 だが……人前に出てやることが初めてだった僕は緊張。


 最初に僕がロープをやるはずだったが、声を出して「まずは、西くんのハンカチマジック!!」と、先に譲った。



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