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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第3章 調子乗り豆マジシャン

「えっ、僕!?」


 うろたえながら、西くんはハンカチを出した。


 最初に2枚とも、そでに入れているのだが、床に置いた紙袋から出すフリをして、そでから1枚出す。


「この紙袋から出した1枚のハンカチ、これに呪文を唱えます。タ〜エミ〜ガガラシニ〜ゲナハン〜キイサ」


 ハンカチが2枚に。


 すると、クスクス笑いとひそひそ話。


「いま、見えたんちゃう?」


「そでから出てたよ」


 こんな声が聞こえる。


 西くんにも聞こえてたはずだ。


 次に僕がロープ切りをする。


 ロープには種がない。


 切り方に種がある。


「では、ロープを切ります」


 みんな、付録のドラえもんのマジックを見ていたからだろうか、それとは違う切り方に唖然。


 しかも、手にはロープとハサミしかもってない。


「このように、2本になりました。これを1本にします」


 ロープを結んで「はい、1本になりました」と言ったら……ウケた。


 先生も笑ってる。


「結んだら1本やんか」という、声も飛ぶ。


 ですが、驚くのは、ここから。


 結び目が移動する。


 スーっと、下にさげて、結び目が外れた瞬間、「うわぁっ!!」という声が飛ぶ。


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