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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第4章 お父さんのお土産と西くんからのプレゼント

 あそこで調子にのって、わかると言ってしまえば、自分のネタもバラすことになる。


 そうなると、お父さんからせっかく買ってもらった価値がなくなる。


 手品は種がわかっちゃいけないんだ。


 後々、聞いた事だが、「玄武ならわかるかも?」と言ったのが、西くんだったとか。


 なぜ、そこで僕の名前を出したのかわからない。


 だけど、クラスの人気者になってるようだから、かなりのマジックのレパートリーをもっているはず。


 いったい、なにがしたかったのか、その意図がわからなかった。


 その日の帰り道だったか、後ろからポンと肩を叩かれた。


 西くんだ。


「うちに来ない?」と言ってきた。


 寄り道はするなとか、道草を食うなとか、よく言われたが、あまり遅くならなかったらいいかと、帰りに西くんの家に行った。


 西くんの部屋は、マジックの道具でいっぱいだった。


 しかも、あの38000円した、箱のマジック道具が置いてある。


「おじいちゃんに買ってもらった」


 まさか……以前、百貨店で見た、あの箱を買ったおじいさんて……。



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