
君の香り
第2章 ▷▷1.ハジマリ(→智也)
前から気になっていた人がいた。それは、1つ上の学年の高木直緒だった。移動授業のときもいないか必死で探していた。ある日、その先輩が自分の教室に来てびっくりした。そしてなんだか嬉しかった。
((困ってるのかな…))
思い切ってドアを開け、話してみた。
「高木先輩どうしたんですか。」
緊張していたが、それを表には出さなかった。単に恥ずかしかったのだ。
「おっマツコ!ちょうど良かった〜優菜呼んでよ。」
((なんだ、砂川かよ…ちょっとガッカリだな…))
それでも智也は話せただけで嬉しかった。1時間目の英語は、大事なところだったのに全然頭に入ってこなかった。
((高木先輩…高木…直緒先輩?…直緒っ…))
「うわぁぁぁぁ!!」
智也は授業中なのについうっかり大きい声を出してしまった。周りの人が一斉にこっちを見る。智也は恥ずかしくて顔を伏せた。
次の日、自分たちのクラスは体育があるので直緒がまたクラスに来ることを予測していた。そのせいか、ドアばかり見つめていた。
((来たっ!けど、また困ってるな…))
周りを見渡して困る訳を探した。
((小林のせいかな。バレたらやばいよな。))
優菜は直緒に気づいていなかった。なので智也が廊下でハチマキを受け取って優菜に返そうと思った。
「高木先輩、俺が返しますよ。」
「まじ、ありがとう!」
そう言って受け取ったハチマキを見た。
((アイロンかけてある。さすが女子だな…。俺が先輩にハチマキ貸したらグシャグシャで返ってくるもんな))
優菜にハチマキ渡したあと、自分の席でハチマキを握った手を鼻に近づけていた。
((うわっめっちゃいい匂いする。そういえば話している時もフローラルみたいないい匂いしたなぁ。って俺は匂いフェチか!))
いつの間にか自分でボケとツッコミをしていた。
((困ってるのかな…))
思い切ってドアを開け、話してみた。
「高木先輩どうしたんですか。」
緊張していたが、それを表には出さなかった。単に恥ずかしかったのだ。
「おっマツコ!ちょうど良かった〜優菜呼んでよ。」
((なんだ、砂川かよ…ちょっとガッカリだな…))
それでも智也は話せただけで嬉しかった。1時間目の英語は、大事なところだったのに全然頭に入ってこなかった。
((高木先輩…高木…直緒先輩?…直緒っ…))
「うわぁぁぁぁ!!」
智也は授業中なのについうっかり大きい声を出してしまった。周りの人が一斉にこっちを見る。智也は恥ずかしくて顔を伏せた。
次の日、自分たちのクラスは体育があるので直緒がまたクラスに来ることを予測していた。そのせいか、ドアばかり見つめていた。
((来たっ!けど、また困ってるな…))
周りを見渡して困る訳を探した。
((小林のせいかな。バレたらやばいよな。))
優菜は直緒に気づいていなかった。なので智也が廊下でハチマキを受け取って優菜に返そうと思った。
「高木先輩、俺が返しますよ。」
「まじ、ありがとう!」
そう言って受け取ったハチマキを見た。
((アイロンかけてある。さすが女子だな…。俺が先輩にハチマキ貸したらグシャグシャで返ってくるもんな))
優菜にハチマキ渡したあと、自分の席でハチマキを握った手を鼻に近づけていた。
((うわっめっちゃいい匂いする。そういえば話している時もフローラルみたいないい匂いしたなぁ。って俺は匂いフェチか!))
いつの間にか自分でボケとツッコミをしていた。
