愛しの殺人鬼
第1章 ひまわり畑
「も、無理…」
そしてやっと離れたその隙に、私は彼の胸板を押して抵抗した。
ーーーこれ以上してしまったら、溺れてしまいそうだった。
こんなに、気持ちのいいものだったなんて。
「ふはっ可愛い。おいで」
「え!?」
と、ぐったりする私をよそに、男は唐突に意気揚々と私を抱えて歩き出した。
それも、何故か向日葵畑の方に。
「な、なんでここに…っ向日葵潰れちゃう、」
「大丈夫、俺も潰したくない」
「ひっ」
向日葵と向日葵の隙間で降ろされると、後ろからガブリと肩を噛まれ、痛みがジンジンと広がった。
何やって…!?
「ちょっと!痛いじゃないですか…っ!」
驚いて咄嗟に暴れるけれど、男はそんな私を無視して首筋、うなじ、肩、と唇を落としていく。
その度にぞくりとしたものが腰から上へと駆け上がってきた。
「…っ」
「震えてる。怖い?」
怖くない。…どちらかと言うとーーーーー
「あっ」
「なんだ、気持ちいいのか」
気持ち、いい。
下から這い上がる冷たい手がパンツの上から敏感な場所に触れて、蕾を探すように指先が行き来する。
それも弱い刺激となって、びりびりと電流が上へと流れていってしまう。