
ローズ学園
第1章 春太&快斗
……というか、僕キスされたんだよね?
ファーストキス、快斗ってことだよね?
え、まあそこは置いといて、快斗は僕が好きってこと?
それとも何となくキスしたの?
そんなタイプだとは思えないけど。
僕がキスされそうになっててイヤだって思った。って言ってた。
それは僕のこと好きってこと?
あーーーーもうっ。分かんないよぉ。
でも、でも、分かってることもある。
僕は今快斗のことばっか考えてて、心臓ば爆発寸前だっていうこと。
ガチャッ
「うわあっ。」
部屋の扉が開いた。あまりに驚きすぎて声を出してしまった。
きっと、入ってきたのは快斗だろう。
絶対変に思われたよぉ〜。
「どうした?」
「な、何でもない…。」
僕は恥ずかしさを押しころして答える。
「寮のおばちゃんが春太の分のご飯とっといてくれたから、置いとくな。」
快斗はいつも通りに話す。
キスした後からずっとそうだ。
快斗はいつも通り。でも僕の心はもうぐちゃぐちゃだよ…。
「……キスのこと、忘れて。
気にしなくていいから。」
快斗がいつもより小さな声で言った。
…。
え…。
「…… 何で、そんな事言うの?」
布団を飛び出しベッドの上で座る。
「僕、こんなに頭メチャクチャなのに。
頭の中快斗の事でいっぱいなのに。
さっきのことばっかり考えちゃうのに。
何で、快斗がそんな事言うのさ…。」
思ったことが爆発してしまった。
快斗は呆然としている。
普段僕がこんなふうに感情をあらわにすることはないから、驚いているのかもしれない。
