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第3章 疑いーENA sideー

「ところで絵那さんて彼氏いるの???」
「えー、なんで急にそんな事聞くの」
「いやー、駆結構絵那さんと合うんじゃないかなーと思って」


西埜くんは、時々突拍子も無い事を口走ったりする。
年上をからかうなんて、最近の若い子の考えてる事は分からない。


「あんなイケメンな子と私が合うわけないでしょー。 それと、私一応彼いるし」
「そっかー、彼氏いるんだー、残念」
「はいはい、残念でしたー」


軽くあしらったつもりだったが、西埜くんは更にたたみかけてきた。


「いや、まじで言ってんだけど」
「えぇ!? いやでもあなた達恋愛禁止ですよねぇ!?」
「そりゃあそうだけどさ。 でも演技にも歌にも恋愛って重要だよ」


うん、言いたい事は分かるよ。
演技するのに実体験が活きてくるって若手の俳優の子がこないだ言ってたし。
でも何で私!?


「言いたい事は分かるよ、でもさっきも言ったけど私彼氏いるし、大森くんと合うと思ってるのも西埜くんが勝手にそう思ってるだけでしょ」
「いやそんな事ないよ、だって駆絵那さんとの仕事の後その話ばっかしてたし。 買い取った衣装もめっちゃ気に入ってたみたいだよ。 絵那さんの事すげーすげーって、褒めまくりだったよ」
「それは…、ありがとうございますとお伝え下さい」


私がスタイリングした衣装を気に入ってくれたのも嬉しいし、大森くんの事も好印象だったけど、恋愛となると話は別だよ…

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