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第3章 疑いーENA sideー

「うわ~~、めっちゃ棒読み」
「もー、ほんとにからかうのやめて。 この話はもう終わり!! はい、メイク行ってきてね」
「なんだよー、分かったよー。 でも彼氏さんと別れるような事があったら教えてね~~」


無理矢理話を切り上げ、西埜くんを控室から追い出す。


別れるような事なんてないし。
もう5年も付き合ってるんだよ???


それにしても、西埜くんと仕事してもう2年ぐはいになるけど、こんな話になったのははじめてだった。


その後は撮影も滞りなく進み、撮影後に衣装を引き下げに行った時も西埜くんから大森くんの話を振られる事もなかった。


雑誌撮影の後、夏期放送の連ドラの打ち合わせだった。


「絵那と仕事するの、久しぶりだね」
「ほんとだねー、芹菜は女性キャストの分だよね??? 多いから大変だね」
「でもショーに比べたら全然だよー」


さすが芹菜。 頼もしい。


今日はまだ出演者の方達は来てなくて、スタッフのみの打ち合わせ。


TV局の会議室で、配られた書類に目を通す。
大学を舞台にした恋愛ドラマのようだった。
キャストの欄に目を通すと、見覚えのある名前を発見した。


『大森駆』


あっ、大森くんの名前がある。
そういえば、ドラマの仕事決まったって言ってたなーーー


また一緒にお仕事出来るんだーーー

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