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第3章 疑いーENA sideー

ベッドへと移動し、再び唇を重ねる。
舌が絡む濃厚なキスをされながらTシャツを脱がされる。
鎖骨や胸などに赤い印を残していく。
胸を激しく揉まれ、突起に乱暴に吸い付かれる。


「んっ…、あっ…、どうしたの、雄一…???」
「何が???」
「あっ…、いつもよりっ…、激しっ…、んっ」


私がそう尋ねても雄一は返事もせずに私の身体中を貪っている。
いつもは優しく抱いてくれる雄一の、いつもと違う抱き方に戸惑いながらも私の気持ち良い所を知り尽くされているので、激しく攻められ反応しない訳が無かった。


いつもより激しい行為の後、脱力感からそのまま眠ってしまっていた。
雄一は、私が寝てすぐに仕事に向かったようで、もういなくなっていた。
数時間前の雄一の顔を思い出し、1人顔を赤らめる。
雄一、いつもより激しかったな…ーーー
あんなに激しく愛してくれたのに、疑ってたなんて。
雄一、ごめんねーーー


「それで、納得したの」
「納得ってゆーか、地方のロケだったんだし、納得も何も」
「甘いよ、絵那」


翌日、衣装合わせの為TV局の衣装室から出演者の控え室にハンガーラックを押しながら、昨日の事を話していた。
疑惑が晴れたというのに、まだ怪訝そうな表情の芹菜。


「え、なんでよー」
「いや、全然怪しいでしょ」
「怪しくないよ。 信じてるもん」


今週も忙しくて、ほとんど家に帰れそうにない。
でも会えなくても気持ちが繋がってたら、大丈夫。


キャストの方が揃い、衣装合わせと共に初顔合わせ。
キャストの方達にそれぞれの衣装を手渡していく。


「絵那さん!! また絵那さんとお仕事出来て嬉しいです!!」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
「俺ドラマ久しぶりだからめっちゃ緊張してるんすよー。 共演するの初めての人ばっかだし、絵那さん居てくれて安心しました」


あぁそうだ、大森くんこのドラマに出るんだった。
彼はいつも素直に自分の気持ちを伝えてくれる。


「大森くんに似合いそうなの、選んできたんでばっちり着こなして下さいね」
「えー、めっちゃプレッシャー…」
「冗談ですよ。 でも絶対似合うと思うんで」

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