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第5章 確信ーENA sideー

今日はドラマの方へ戻らず直帰させてもらう事になっていたので、久々に自宅へ帰った。

自宅の鍵を開けると、雄一が玄関で待っていた。


「あれっ、雄一どうしたの…うわっ…」


突然抱きしめられ、壁に押し付けられる。


「雄一…、どうしっ…」


始めから熱っぽい大人なキスーーー
絡めてくる舌に応えるだけで精一杯だ。
指を絡ませ壁に手を押し付けられる。
息苦しい程の激しいキス。


「んっ、はあっ…っ…、ゆ…いち、どしたの??? 疲れてる???」
「ごめん…、ほんとにごめん…、ごめんな…」


なんで謝られているのか理解は出来なかったが、とにかく今は、雄一が何かに苦しんでいて、それを紛らわす為に私に全てをぶつけている事だけは理解できた。


雄一からぶつけられる欲を全身に受け、気怠さの中朝を迎えた。


下着姿のまま眠っていた私は、そのままの格好で浴室へ向かう。
洗面台の鏡に自分の姿を写す。


全身に付けられた印…
こんなに全身に印を付けられた事が無くて、普段と違う雄一の行為に少し驚く。
首に付いた印、隠せるかな…


少し首の詰まったトップスを選んでドラマの現場へ向かったーーー


「絵那!!」
「あ、おはよ~、昨日はありがとねー」
「あんた雄一さんから何も聞いてない!?」


朝からこんな形相の芹菜そうそう無い。
雄一から…???
何の事だろう…


「何も…、何かあった???」
「これ…、見せようか悩んだけど…」


芹菜から差し出された週刊誌に目を落とす。


『人気モデル笹埜仁菜 電撃入籍!! 相手は人気若手芸人うっちー』


………………………


何これ………………


「今、初見だよね???」
「……そうだけど…、これ…何だろ…」
「近々会見するみたいだけど…」


『双方の事務所はスクープの内容について認めており…』

……………、全く理解できない。
どういう事なんだろう、昨日、あんなに愛してくれたのに。


「昨日…、直帰したら、家に居たの、雄一」
「何も……、言われなかったの??? その時…」
「いきなり抱かれて、ごめんて…言ってた…ずっと…、それと…いつもより…激しかった…ような気がする…」



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