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LOSE and ABTAIN

第2章 Lost memory

生活費、学費、今回の治療費等は遠くにいる親戚に払ってもらっている。

親切な親戚で、お金を払っているし、文句も言わないし、紅葉のことは本気で愛していはいる。

だが、紅葉にとっては親戚であって家族ではない、とのことで、家族と認めている星太と暮らしている。

星太だけは、本当の家族になれた気がした。

エリカは気の毒そうな表情を見せたがすぐに吹っ切れがついたようで明るく言葉を続けた。

「じゃあ、君は後で私の所に来なさい。」

星太はうなずくと、紅葉の車いすを押して消えていった。

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