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LOSE and ABTAIN

第2章 Lost memory

唯井の質問が始まった。

「君、言葉は通じるのかな?YESならうなづいて。NOなら首を横に振って」

紅葉はうなづく。・・・言葉?バカにしてるのか、と内心思ったのだが。

「あなたの名前は、日向紅葉さん、そうですね?」

紅葉がこくりと頷いた。

「年齢は14歳?」 頷く。

「君、自分の事についてわからないことある?」 首を横に振る。

「今、何で君がここにいるのか、分かる?」

その質問については紅葉はじっと待ち、それから小さく首を横に振った。

「そっか。少しずつ思い出していこうね」

紅葉は訳もわからずじっとしている。

「それじゃ日向さん、先生のところにいって話を聞いてきてね」

唯井がそう言うと、星太に“立つよ”と小声で言われ、手を引かれる。

立つとすぐに何かに座らされ、それが動き出す。

経験のない紅葉でも、それが車いすなんだってことぐらいは分かった。

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