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甘い記憶

第3章 合宿の夜

「なあ、トランプでもやらねえ?」

そう切り出したのはヒロだった。合宿最後の夜ということもあって、みんな仲のいい人同士で部屋で喋ったり、飲んだりしている。今も、キャプテンの海斗、ヒロ、春樹、そしてマネージャーの舞は、お酒を飲みながら楽しく過ごしていた。

「いいねー」
「大富豪でいいか?」

春樹がトランプを配り始めると、海斗が言った。

「ただトランプやるだけってのも何だしさ、アレやんね?王様ゲーム的なの!」
「どういうこと?」

舞が首をかしげる。

「大富豪になった人が、大貧民に命令するってのはどうだ?面白そうじゃね?」
「それなら、大富豪が決定したその時に命令を決めてしまった方がいいな。」
「あっ!それいいね!」
「よっしゃ!負けねーぞー!!」

こうして王様ゲーム兼大富豪が始まった。

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