神様の願い事
第9章 ねこのきもち
《sideN》
雅「ねえお願い、一日だけ。一日だけでいいからっ」
「そんな事してどうするつもり」
潤「鈍いじゃん、翔さん。だからリーダーの気持ち分かるんじゃないかなと思って」
「は?」
俺達はあのおじいちゃんを呼び出した。
って言っても大野さんの事なんだけど。
雅「ほら、猫だったら仕草とかに出るでしょ? それを見たら流石に翔ちゃんも気付くと思うんだよね」
「なるほど」
潤「あ、でも本当一日だけだからね? 本当に猫にはしないでよ?」
「わかった」
俺は乗り気じゃ無かったんだけど。
だって本当に猫になったらどうしようって、気が気じゃ無かったから。
和「それと、呪いを解く方法もちゃんと思い出して」
「あ、はい」
だけどたぶん、この老いぼれた大野さんに思い出させるよりは、“本当のシアワセ”を見付ける事の方が早いんじゃないかなとも思ったんだ。
「ん~、どうやんだっけな…」
不安しか出てこないし。
それならと、俺も二人の案に乗った。
潤「そう、その日はオフだから。丸一日大丈夫」
「朝から?」
雅「で、いいんじゃない?」
潤「だね」
不安に襲われる俺を尻目に予定はどんどん組まれていって。
雅「大丈夫だよ。俺らがちゃんと見張るんだから」
潤「翔さん一人じゃやっぱ不安だしね」
和「そうだけど」
ごにょごにょと変な呪文を呟くおじいちゃんにはやはり溜息しか出ず。
「大丈夫。俺だって、自分を猫になんてしたくないからね」
雅「だよね。だってなんの為に来たんだよって事になるしね」
「本当だよ。そんな事したら翔くんに怒られる」
潤「ははっ、やっぱ翔さんてお爺さんになってもあんな感じなの?」
「全然変わんないよ(笑)」
和「アナタも全然変わってないけどね」
「ふは、バレたか(笑)」
やっぱ呑気だな。
今も昔も、いや未来も。
何も変わらず俺達は楽しくやってるんだろうという事が、この呑気さ加減から垣間見えた気がした。
そんな訳で。
大野さんが猫になる日がやってきた。
雅「ねえお願い、一日だけ。一日だけでいいからっ」
「そんな事してどうするつもり」
潤「鈍いじゃん、翔さん。だからリーダーの気持ち分かるんじゃないかなと思って」
「は?」
俺達はあのおじいちゃんを呼び出した。
って言っても大野さんの事なんだけど。
雅「ほら、猫だったら仕草とかに出るでしょ? それを見たら流石に翔ちゃんも気付くと思うんだよね」
「なるほど」
潤「あ、でも本当一日だけだからね? 本当に猫にはしないでよ?」
「わかった」
俺は乗り気じゃ無かったんだけど。
だって本当に猫になったらどうしようって、気が気じゃ無かったから。
和「それと、呪いを解く方法もちゃんと思い出して」
「あ、はい」
だけどたぶん、この老いぼれた大野さんに思い出させるよりは、“本当のシアワセ”を見付ける事の方が早いんじゃないかなとも思ったんだ。
「ん~、どうやんだっけな…」
不安しか出てこないし。
それならと、俺も二人の案に乗った。
潤「そう、その日はオフだから。丸一日大丈夫」
「朝から?」
雅「で、いいんじゃない?」
潤「だね」
不安に襲われる俺を尻目に予定はどんどん組まれていって。
雅「大丈夫だよ。俺らがちゃんと見張るんだから」
潤「翔さん一人じゃやっぱ不安だしね」
和「そうだけど」
ごにょごにょと変な呪文を呟くおじいちゃんにはやはり溜息しか出ず。
「大丈夫。俺だって、自分を猫になんてしたくないからね」
雅「だよね。だってなんの為に来たんだよって事になるしね」
「本当だよ。そんな事したら翔くんに怒られる」
潤「ははっ、やっぱ翔さんてお爺さんになってもあんな感じなの?」
「全然変わんないよ(笑)」
和「アナタも全然変わってないけどね」
「ふは、バレたか(笑)」
やっぱ呑気だな。
今も昔も、いや未来も。
何も変わらず俺達は楽しくやってるんだろうという事が、この呑気さ加減から垣間見えた気がした。
そんな訳で。
大野さんが猫になる日がやってきた。