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神様の願い事

第9章 ねこのきもち

《sideM》



雅「じゃあまず、慣れるとこからだね」

翔「はい」


よしよし、予定通りだ。


和「あ、翔さんに興味示してるんじゃない?」


リーダーはソロリソロリと翔さんに近付いていく。


雅「お?」


そのリーダーは、正座をする翔さんの膝に飛び乗った。


翔「やった。よし、撫でるぞ」

潤「そっとね」

翔「うん」


翔さんがリーダーの頭を撫でると、ほんの少し迷惑そうな顔を見せ、翔さんの膝から降りた。


翔「え」

雅「あ~、今じゃ無かったみたい」

和「どういう事?」

雅「自由だし天邪鬼だからね。単に暖を取りに来ただけっぽいね」

潤「なるほど。翔さんは暖房だったんだ」


“そんな馬鹿な。俺に甘えて乗って来たんじゃ無かったのか”そう呟く翔さんは、何かを閃いたようで。


翔「くっそ...。こうなったら…」

和「こうなったら?」

翔「ググるぞ!」

和「あ、どうぞ」


ニノには甘えるのに俺には甘えない。
違いはなんなんだと翔さんは憤慨してパソコンに向かった。


和「どう? あれ、いけそうなの?」

雅「う~ん、リーダーも猫っぽ過ぎてアレだけど、翔ちゃんがねえ、不安(笑)」

和「こんなんで本当に二人の仲が深まるのかな」


おっと、それはリーダーにも聞かれちゃマズい。


潤「あれ? リーダーは?」

和「あっちでカーテンと遊んでる」

潤「本当だ...」


聞かれてなかった。


潤「しかし本当に猫になっちゃったんじゃないよね? あれ、翔さんの事忘れてない?」

雅「そんな事は無いと思うんだけどなぁ…」


パソコンと睨めっこする翔さんを余所目に三人で話していたら、翔さんの困った声が聞こえた。


翔「ねぇ相葉くん」

雅「ん?」

翔「これどうしたらいいの?」


その方を見ると、翔さんの前に置いてあるキーボードにどっかりと座り込むリーダーが。


翔「どいてくれないんだけど」

雅「ああ(笑)」


翔さんが突ついても、キーボードを揺さぶっても降りず。
リーダーはされるがまんまだ。


雅「“なんだコイツ暇そうだな”ってとこじゃないかな?」

翔「へ?」

雅「翔ちゃんが動かないから。“暇なら俺と遊べ”ってカンジじゃない?」

翔「調べ物が...」


漸く来たナデナデチャンスに、翔さんは潔く調べ物を諦めた。





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