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短編集2

第5章 美形×平凡特集










「聖っ!!!!」




「.......!?」






公園に響く大きな声。





間違えもしない、礼央の声だ。






「なんで........」





いつもみたいに、クールじゃなくて、髪の毛も乱して俺を追いかけてくる。





「礼央........」




やっぱりだめだ.......




涙が溢れてしまう........







「ひじりっ......!!」





そのまま走ってきた礼央が、俺に触れようとする。




その瞬間俺の全身に嫌悪感が走った。






「やだ!!触るな!!」




すんでのところで礼央の手が止まる。




「他の人をだいた手で俺に触るなっ.....」





震える声でそういうと礼央は一瞬泣きそうな顔をして無理やり俺を抱きしめた。





「やだやだやだっ!!離せよっ!礼央は汚いっ!!」



「落ち着け聖っ!」





「やだって、嫌だよぉっ......!!!」







あの子を抱いた手で触って欲しくない。


他の人を思いながら抱きしめて欲しくない。






俺はわがままだから。




礼央の愛が自分だけに向いてないと嫌なんだ。







「悪かった聖。」





静かに、苦しそうに響いた声。






「本当に悪かった!」



一層強く、抱きしめられるからだ。





「礼央.....?」


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