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短編集2

第5章 美形×平凡特集

礼央らしくない弱々しい姿。



それがなんだか痛々しくて、俺を拒否するなと言われているようで俺は抵抗するのをやめた。






「............俺は、お前の好意にあぐらをかいてた。何したってお前なら許してくれるって.....」



「..........。」


「でもそんなわけないよな。俺の誕生日祝いにきて、そこで違うやつだいてるとこ見るなんて、そんなの許せるはずないよな。」





ごめん、と礼央はまた弱々しくつぶやいた。






「本当は、聖に告白されたとき死ぬほど嬉しかった。」



「へ!?で、でも、そんなこと一言も.....好きって言われたこともないし.....」



「俺は、本気で人を好きになったことがないから、よくわからなくて.......聖見てると、どうにもならないくらい可愛くて。そんな気持ち知らなかったから、怖くて逃げてた。」




礼央が俺の体をゆっくりと離す。





「俺のために、ケーキ選んでくれたんだろ?他のやつは、知らないようなこと頑張って祝ってくれるようなやつ可愛いと思うなって方が無理だろ。」




「れ、お.......」






「好きだ、聖。頼むから別れるなんて言わないで。浮気なんて絶対しない。お前だけを愛し続けるから、俺とちゃんと付き合って欲しい。」




「れおっ.......」





真っ直ぐに俺に伝えられた告白。








「本当に?嘘じゃない?また、今日みたいにならないっ.....?」




「あぁ、やっとわかった。俺は聖に心底惚れてる。信じて欲しい、簡単にはいかなくても。」









まだこわい、でもこの人をもう一度好きになりたい。


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