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黒騎士

第2章 〜真実と別れ〜

「はっはっはっ!!君に限ってそんな事は無いな!!」
「隊長!!からかわないでください!!」
「いや〜だってほら?モユカ副隊長はいつも堅苦しくてやりにくい。もーちょっと柔らかい性格にしても良いんじゃないか?」
「は、は〜...?」

私は、呆れたように返事をした。
隊長は、確かに凄いお方だが歳のせいかダジャレや、こう言う冗談も好きでいらっしゃる。モユカはそれにいつも付き合わされているのだ。

「コ、コホン!所で隊長?今回の戦い。魔王軍は一体何が目的なんでしょうか?」
「うむ。」

隊長ゲハルは眉間にシワを寄せ唸った。

「私の予測だと、きっと帝国の兵士どもだろうな...」
「兵士...ですか?それは...また、何故?」
「以前に比べ、魔王軍の兵士達は激減しているのは君もわかるだろ?」
「はい。ですから...戦力を増やすが為に兵士を?」
「うむ。どうも奴らには死んだ人をゾンビ化させ、兵士に出来るようだからな〜...」
「それはっ!...そうなると、今回の稽古必ずしもそれが成果になるかわかりませんね...誰か一人でも失ったらそれが魔王軍の兵士になるかもしれないなんて...」
「うむ。だから今回の戦いではちーと防御を特化しないといけなくなる。だから、いつもの攻撃陣形では無く。防御陣形で、向かい打った方が良いだろう...」
「そうですね...」

戦いについて、2人で議論していると扉が慌しくノックされた。

「隊長!!副隊長殿!!緊急伝令です!!」
「なんだ、騒がしい...入れ。」
「はい!」

慌ただしく入ってきたのは何かの手紙を持った騎士団の伝令役員だった。

「この手紙を隊長に渡して欲しいと...!」
「手紙ぐらい後で良いだろう...?」
「それが...差出人を見てください!」
「何?む...!」

差出人の名前を見た途端隊長は眉間にシワを寄せた。

「副隊長。いますぐ広場に兵士共を全員集めろ。緊急集会だ。」
「は!」

只事では無い事を悟ったモユカは急いで隊長室を後にした。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

「皆。いきなりの集会。集まってくれて感謝する。」

あの話しの後、急いでモユカは兵士を広場に集めた。
ゲハルはまだ、眉間にシワを寄せたままだった。



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