teardrop
第5章 5滴
苛つきながら藤沢は「お前、何で今までその話、ずーっと黙ってたんだよ」と松本を責めた。
「話そうと何度か迷ったけど、こんな話…内容が内容だけに藤沢に言いにくくて…。それに俺もわかんない事あったり色々と考えたりもしてたから…」
「マツのクセに、俺に変な気を使ってんじゃねーよ!」
「昨日のさ…トーカちゃんが過呼吸になってるの見て…。俺、家出の時に怪我に気付いてたのに見ないフリしちゃったから責任感じて…」
「お前に責任なんて何もねーだろ!」
そう言うと藤沢は舌打ちした。
「クソッ…胸糞悪ぃ!」
暫く微妙な空気が漂い続ける中、藤沢は「俺、帰るわ」と言い出して玄関へと向かった。
しかし「おい、マツ!」と言って松本を呼びつける。
「やっぱ宿題、俺の見せてやる。後で持ってくっから。だから今の話、ナリには言うなよ」
そう言って、藤沢は帰って行った。
一人残された松本は溜め息ばかりついて、藤沢に話した事や、透花の事を考えて落ち込んだ。
宿題をしようにもなかなか集中が出来ぬまま時間ばかり過ぎて夏休みが終わった。
「話そうと何度か迷ったけど、こんな話…内容が内容だけに藤沢に言いにくくて…。それに俺もわかんない事あったり色々と考えたりもしてたから…」
「マツのクセに、俺に変な気を使ってんじゃねーよ!」
「昨日のさ…トーカちゃんが過呼吸になってるの見て…。俺、家出の時に怪我に気付いてたのに見ないフリしちゃったから責任感じて…」
「お前に責任なんて何もねーだろ!」
そう言うと藤沢は舌打ちした。
「クソッ…胸糞悪ぃ!」
暫く微妙な空気が漂い続ける中、藤沢は「俺、帰るわ」と言い出して玄関へと向かった。
しかし「おい、マツ!」と言って松本を呼びつける。
「やっぱ宿題、俺の見せてやる。後で持ってくっから。だから今の話、ナリには言うなよ」
そう言って、藤沢は帰って行った。
一人残された松本は溜め息ばかりついて、藤沢に話した事や、透花の事を考えて落ち込んだ。
宿題をしようにもなかなか集中が出来ぬまま時間ばかり過ぎて夏休みが終わった。