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思春期なのです。

第5章 学校

「そうなんだ…」

言いながら、チラリと練習中の愁を見てみる。

汗をかきながらひたすら走る姿は、まあまあかっこよかった。モテる理由が分かった気がする。

「でさ、聞きたいことがあるんだけど」

「いいよ、なに?」

美羽はちょいちょいと手招きして、あたしは不思議に思いながら耳を貸した。

「もうヤッたの?」

「ぶっ‼」

なんて事を聞くんだこの子は。盛大に吹き出してしまったじゃないか。もう致しましたわ。

正直に言った方がいいのかな。美羽は他人に言いふらすような子じゃないし。

でも…なんか言い難い。

「んなわけないじゃーん!付き合ってまだ1週間仕方ってないのに」

ついそうやって誤魔化してしまった。

「それもそうだね~まあ、いつかしたら教えてよ」

ごめん美羽。たぶん一生言えません。

罪悪感を胸にかかえて笑うしかなかった。


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