
なぜ?
第2章 出会い
「じゃあ行ってくるね!もし明日の朝になっても戻らなかったら、その時は救助隊を呼んでね。」
名津子は笑顔で出かけていった。まるで遠乗りに行くように。
しかし、俺たちとは格段に違うハイスピードで走り去った。
「大丈夫ですかね?」
「今は名津子に任せましょう!アイツはあんなにフワフワしてますけど、
オリンピックに出てもおかしくないぐらいの実力を持ってるんです。」
「えっ?そうなんですか?」
「ええ。チャンスに恵まれてないだけで、スゴイ才能ですよ。
それに名津子が乗ってる馬。あの馬、ガブリエルっていうんですけど、
ホントに乗りにくい馬で、頭がいいだけにものすごく人を選ぶんです
…僕は名津子が泣いて助けを求めてくると思って乗せたんです。
でも助けを求めてくるどころか、完全に支配下ですもんね。」
コイツ、やっぱり…
「亮介さんは名津子のことが好きなんですか?」
「はい。好きでした。日本を去って、忘れたつもりでしたが、やっぱり好きですね。
だからテギョンさんたちがジュノさんを心配するように、僕は名津子が心配なんです、」
「それは彼女に…」
「言ってないです。完全な片思いです。だって関係が崩れたらイヤじゃないですか?」
「彼女は、僕たちの素性を知ってるようでしたが…」
「ああ、そりゃあ。名津子、皆さんの大ファンですよ。」
「でもそんな素振りは…」
「そりゃあプライベートだと思ってるから、無視してたんですよ。アイツはそういうヤツです。」
プライベートなんてどんどん侵食されまくっている俺たちにとって、
名津子の対応は新鮮だった。
名津子は笑顔で出かけていった。まるで遠乗りに行くように。
しかし、俺たちとは格段に違うハイスピードで走り去った。
「大丈夫ですかね?」
「今は名津子に任せましょう!アイツはあんなにフワフワしてますけど、
オリンピックに出てもおかしくないぐらいの実力を持ってるんです。」
「えっ?そうなんですか?」
「ええ。チャンスに恵まれてないだけで、スゴイ才能ですよ。
それに名津子が乗ってる馬。あの馬、ガブリエルっていうんですけど、
ホントに乗りにくい馬で、頭がいいだけにものすごく人を選ぶんです
…僕は名津子が泣いて助けを求めてくると思って乗せたんです。
でも助けを求めてくるどころか、完全に支配下ですもんね。」
コイツ、やっぱり…
「亮介さんは名津子のことが好きなんですか?」
「はい。好きでした。日本を去って、忘れたつもりでしたが、やっぱり好きですね。
だからテギョンさんたちがジュノさんを心配するように、僕は名津子が心配なんです、」
「それは彼女に…」
「言ってないです。完全な片思いです。だって関係が崩れたらイヤじゃないですか?」
「彼女は、僕たちの素性を知ってるようでしたが…」
「ああ、そりゃあ。名津子、皆さんの大ファンですよ。」
「でもそんな素振りは…」
「そりゃあプライベートだと思ってるから、無視してたんですよ。アイツはそういうヤツです。」
プライベートなんてどんどん侵食されまくっている俺たちにとって、
名津子の対応は新鮮だった。
