
なぜ?
第16章 悪夢の始まり
ピンポーン
「はい。あれ、亮ちゃん。どうしたの?」
「ごめん名津子。忘れ物したみたいでさ、入っていい?」
「ええ、どうぞ。」
名津子に促され、家に入る。
リビングに行き、忘れ物を探すふりをした。
「見つかった?」
「ん~。ないな~。」
「何を忘れたの?」
「ボタン。取れちゃったみたいで。」
俺は、最初からボタンなどなかった袖を見せた。
「え~どっかに落ちてないかな~?」
今だ。今しかない。
「名津子、アリエルに来た時、俺が話があるって言ったの覚えてる?」
「話?…ああ、あれ!」
「何で連絡せずに帰ったの?」
「あ~…怒られると思って。」
「怒られる?」
「うん。乗り方が悪いとか、スピード出しすぎだって…」
そんなことだと思ってたんだ。
名津子は、俺の気持ちなんて、まったく気づいてないんだ。
「じゃあさ、ジュノさんから聞いてない?俺が名津子を呼んでたって。」
「覚えてない。でも、もし言われたら、連絡したと思う。」
「そう。」
邪魔をしたのは、やっぱりジュノか…
アイツ…
「ねえ名津子、ホントは家政婦なんて嘘だろ?」
「えっ?嘘じゃないよ。ホントに家政婦だって。」
「へ~。」
俺は名津子に近づき、腕を掴んだ。
「スキャンダルが何より困るアイドルが、オンナの一人暮らしの家に下宿するなんて、考えらんないだけど。それにアイツら稼いでるよな?ホテル代ぐらい余裕だろ?」
「離して…」
「なあ、正直に言えよ。アイツらと何してんだよ?」
「離してっ!」
名津子は俺の腕を振りほどき、上に逃げ出した。
「はい。あれ、亮ちゃん。どうしたの?」
「ごめん名津子。忘れ物したみたいでさ、入っていい?」
「ええ、どうぞ。」
名津子に促され、家に入る。
リビングに行き、忘れ物を探すふりをした。
「見つかった?」
「ん~。ないな~。」
「何を忘れたの?」
「ボタン。取れちゃったみたいで。」
俺は、最初からボタンなどなかった袖を見せた。
「え~どっかに落ちてないかな~?」
今だ。今しかない。
「名津子、アリエルに来た時、俺が話があるって言ったの覚えてる?」
「話?…ああ、あれ!」
「何で連絡せずに帰ったの?」
「あ~…怒られると思って。」
「怒られる?」
「うん。乗り方が悪いとか、スピード出しすぎだって…」
そんなことだと思ってたんだ。
名津子は、俺の気持ちなんて、まったく気づいてないんだ。
「じゃあさ、ジュノさんから聞いてない?俺が名津子を呼んでたって。」
「覚えてない。でも、もし言われたら、連絡したと思う。」
「そう。」
邪魔をしたのは、やっぱりジュノか…
アイツ…
「ねえ名津子、ホントは家政婦なんて嘘だろ?」
「えっ?嘘じゃないよ。ホントに家政婦だって。」
「へ~。」
俺は名津子に近づき、腕を掴んだ。
「スキャンダルが何より困るアイドルが、オンナの一人暮らしの家に下宿するなんて、考えらんないだけど。それにアイツら稼いでるよな?ホテル代ぐらい余裕だろ?」
「離して…」
「なあ、正直に言えよ。アイツらと何してんだよ?」
「離してっ!」
名津子は俺の腕を振りほどき、上に逃げ出した。
