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僕の大事な眼鏡さん。

第1章 誰か好きな人はいますか?

 チャンスはたくさんあった。

 でも、今はそのチャンスに乗ったら駄目だと思う。まずは、信頼を。信用を。

 雨の中、タオルで拭いたものの結局はずぶ濡れでアパートに着く。

 築三十年。六畳一間、三畳ほどの台所。トイレと風呂は辛うじて付いている。

 大学もバイト先も歩いて十分。多少、ボロくても徒歩圏内に揃ってれば問題ない。

 部屋に入り、とりあえず服を脱ぐ。

 背格好は悪くないと思う。身長だって178㎝あるし、体重だって平均以下だし。ねこっ毛だけど変に色は染めたりしない。

  中学、高校の時もそれなりにモテてたし。でも自信満々、って訳じゃない。
 大学生活はまだ始まったばかりだ。
 もしかしたら、コンパとか行くようになれば新しい出会いなんかあるんだろうけど。

 シャワーを浴びて、髪を乾かす。

 冷蔵庫から炭酸ジュースを出して一気に飲む。

 一人暮らしで住んでるマンションの場所もわかった。趣味も今のところ、読書なのも。

 あとは、やっぱり気になるのは彼氏の存在かな。

 玄関の様子を見ると、男はいなさそうだけど。

 洗い立てのTシャツに短パンを履く。

 急に眼鏡さんのあの、白いうなじを思いだす。首から肩のラインが綺麗で、その先にある胸の形や腰のくびれ。
 脚の滑らかさや肌の感触を想像する。

 くっ…。ヤバイ。

 頭の中で眼鏡さんは白いブラジャーにショーツ姿で、ベッドに横になっている。

 もちろん、あの赤い眼鏡をかけたまま。

 いいなぁ。
 眼鏡さんに色んな事をしてもらいたい。

 本をめくる白い綺麗な指で、僕のこの収まりきらない肉棒を撫でて、しごいてほしい。

 そのまま、可愛い舌で舐めてほしい。

 口一杯、含んで眼鏡越しに上目遣いで僕を見てくれたら、それだけで昇天しちゃいそう。

 想像しながら、一人でせっせともて余す性欲を処理をする。

 眼鏡さんのキスはどんな感じかな。

 眼鏡さんのフェラはどんな感じかな。

 眼鏡さんとのセックスはどんな感じかな。

 頭の中の眼鏡さんの顔面に、勢い良く白濁とした精液を放つ。

「…っ、んんっ。」

 身体を震わせ、一滴も残さず吐き出す。

 解放感と同時に脱力し、そのまま力尽きる。

 眼鏡さん、好きな人はいないのかな?付き合ってる人はいないのかな?

 聞きたいけど、勇気が出ない。

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