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異世界での出来事

第4章 VS 魔物

龍之介が詰所に到着したのは19:21。

19時集合時間に遅刻していた。

「おまえ、良い根性してるじゃないか!遅刻してくるとは。」

遅刻したのは俺が悪い。素直に謝る。

「すいません。」

「すみませんだろ!」と、副リーダーに指摘される。

「罰として今日の守衛は、おまえ一人でやれ!」と

副リーダーに告げられる。

(俺一人でも出来る守衛ならこの辺りは安全なんだなぁ!)

笑を必死で堪えるエミリに、龍之介は恥ずかしさで一杯だった。

青年のひとりである「ヤマト」から3mある木の棒を渡され任務につく。

村の入口に一人立つ。村を覆う壁にある遠見櫓にも人影がない。

やはり、今日は俺だけみたいだ。



21:40

見張りをしていたら、青年リーダのハヤトと、婚約者のエミリがやって来た。

「真面目にやっているんだろーな!」

無視を決め込む龍之介。

「なんか言いなさいよ!寝ているの?」エミリの問いに

「起きてますよ。」と、わざとらしい仕草で水を飲む。

唾を飲み込んで龍之介を見ている二人。

水を飲んだ後は、頭から水をかぶり、シャンプーで頭を洗う。

「それ、なんだよ。」

「シャンプー!頭を洗う石鹸だよ。」

「それも魔法なのか?」

「うん、そうだよ。頭が臭いと相手に失礼でしょ。」

髪を拭きながら答える龍之介。

「バカヤロー!頭洗っている間に魔物や野獣が来たらどーすんだ!」

青年リーダの逆鱗に触れたらしい。

「ちょっと魔法が使えるからって、自慢しないでよね!」

二人とも、怒り心頭のようだ。

遠見櫓に登っていく二人。

(遠見櫓で何やる気だ!)

龍之介が一目惚れした、エミリをみながらイラついていた。

あの二人、何の話をしているのだろう?

遠見櫓を見ながらエミリが気になる龍之介であった。



その時だった、森の入口近くに何かが落下したような音がした。

注意深く見ているが、物音ひとつしない。

(木の実でもつぶれたんじゃないかなぁ?)

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