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異世界での出来事

第8章 南領「バーク伯爵」

「太腿に危害を加えましたが。まだ、やりますか?」

「な、何をした!」

「えっ?今の攻撃が見えなかったんですか?じゃ、俺には勝てませんね。」

スキアが「4人とも処刑しとけば?後が面倒だから。」

「そちらのほうが面倒になりますよ。」ラーシアがそう言った。

「そうだな。後から面倒なことになるぐらいなら。跡形も無く消し去りますか。」

「お、お前たちのことは、わ、解った。領主様に報告する。」

「あっ、待ってください。」

ワルサーで森を目掛けて撃つ。出力70%。

その時に、右手を森に向けて出しておいて、左手でワルサーを弾いた。

幅3m・延長60mの道が森の中に出来上がった。

木々や草むらを綺麗になぎ倒し、新しい道が出来上がった。

「これくらいの事は出来ますので、俺を倒しに来るのなら、精鋭部隊で5千人居ても、どうでしょうかね。」

何も言わずに立ち去る4人。若干1名は馬にも乗れないみたいだが。

後で治療費を請求されても困るので、その場で綺麗に治しておいた。

お礼もなしに去っていく4人。

今後を考えると、ややこしくなっても困る。

だから、賢者様に手紙を書こう。

・バーク伯爵様から、嫌がらせ。
・龍之介に係わるな。
・龍之介の土地は、国王直轄地では?

要約すればこんなもんだな。

「これを、賢者様に届けてくれ。」

スキアとラーシアに頼んだ。

俺たち3人は、徒歩で村に帰ることにした。


村にたどり着くと、門番をしていた村の青年にエミリとミーナが話し込んでいたので、一人だけ自宅に戻る。

帰ってから雑用などしていたら、馬車が戻ってきた。

ラーシアから「大丈夫です。全部任せなさい。」と言われた。

これで嫌がらせは無くなるだろうと「ホッ。」として、食事を済ませて、風呂に入り、今日は誰を襲おうかと考えていた。

「ん?村の方が何やら騒がしい。」

ラーシアに頼んで、様子見に行かせた。

「これから、村で成人の儀が行われるそうです。」

成人の儀と言えば、あそこの碑まで行って帰ってきたって事か。

やるな!青年も成長している証拠だな。

「祝いを持って、俺たちも参加しよう!」

肉に野菜に樽酒を馬車に載せて、番屋まで行く。

少ないけど、ごちそうが並んでいた。

「本日はおめでとうございます。これは俺たちからの祝いです。」

馬車から荷を降ろした。

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