アップルパイと君の隣で
第3章 お泊り会
「ただ泊まりに来るだけじゃないですかぁ!何でそんなに嫌なんですか?」
「あんたが変なことするから!」
私がはっきりと言い切ると少しの沈黙が続く。
「じゃあじゃあ!私が先輩に変なことしないなら泊まりに来てくれます?」
諦めたのかと思ったのにそんな提案をしてくる。
「ありえない」
「約束したのにぃ」
「うっ」
確かに佳奈の作戦とはいえ1度了承してしまったのは事実だ。
でも...
「じゃあ、先輩の家に泊まらせてください」
「はっ?」
「それならいいですよね?」
「何言って」
「じゃあよろしくお願いしますね!今日の7時にそっち行くんで待っててください」
「ちょっと!佳奈!?」
反論するより早く電話は切られてしまった。