アップルパイと君の隣で
第3章 お泊り会
「えぇーー!!先輩!家に泊まりにくるって約束したじゃないですかぁ」
電話ぐちで甘えたような声を出す後輩。
「だから、今日は予定があるんだって」
「そんなこと言ってぇ!先輩この間も同じこと言いましたよね?」
確かに同じ台詞で断るのは今日で3回目。
このやり取りにもいい加減飽きてくる。
「とにかく無理だって」
面倒くさくなりながら返事をする。
「用事があるなんて嘘ですよね?私知ってるんですからね!」
疑われても仕方はないが...
何で知っているのか。怖いので聞くのはやめた。
何で?なんて聞いても先輩が好きだからです。の一言で片付けられてしまいそうだ。
「何でそんなに私を泊まらせたいんだよ...」
「そんなの先輩が好きだからに決まってるじゃありませんかぁ」
...
まともな答えを期待した私が馬鹿だった。
はぁ
溜息がもれる。