普通×地獄=不幸↓
第1章 最初の夢と現実
10月になった。私は、相変わらず病院に通い薬を飲んで生活を送っている。検察庁の取り調べに何度も呼ばれ、妻まで聴取された。妻からは、散々文句を言われた。検察庁は、私が納得していないので裁判の話しを出してきた。そして、お金のことだけしつこく言ってくる。私の病状のことなどどうでもいいみたいだ。私が聴取で言ってもいない事を妻に言っている。私も心身的に疲れた。検察庁は所詮私にしてみれば、消費者金融の窓口にしか思えない。私は、もう終わりにしようと思い、次回の聴取で検察庁の言うとおりにしようと思っている。納得はできないが、周りの人達に迷惑をかけるわけにはいかない。仕事の面接をしたが書類選考でダメだった。また、私は憂うつな日々を送っている。長男は、東京の大手電気会社に内定が決まった。私は、ますます自分が惨めになった。車の免許を取らせてあげたいが、無収入の私にはどうしてあげることもできないのが情けない。仕事を探しても自信がなくなった。今日も何も出来ず一日を過ごすのだろう。 つづく