出会い系な日々
第10章 デカイ女 幸子・誤認
何人か乗客が出て来たが幸子らしき女の子は見当たらず
あれ?まだかな?
心配になって改札に近付こうとした時、それは既に視界に入ってた
「えっ!?」
気づいた瞬間、俺はクルっと向きを変えて猛ダッシュ
「デカっ!なんやあれ?ムリムリムリ!絶対ムリ!やってもた!どうしよ?うわ~ヤバイヤバイ!逃げる?いやそれは酷いって!でもあれは無理やって~!仕方ないよな?うん!これは仕方ない!よし逃げよ!逃げていい!逃げて逃げて!みんな逃げて~!」
もう大パニック
視界に入ってたのに気づかなかったのは女だと思わなかったから
デカい、異様にデカい
デブというより全体的にデカいのだ
例えるならラグビー選手というか柔道無差別級というか、相撲で言えば貴乃花の様な
それがワイシャツにジーパンを履いて立っていた
俺より身長も体重も遥かにデカイ
背中から嫌な汗が吹き出す
気づけば俺は踏み切りを渡って反対側の改札から帰ろうとしていた