出会い系な日々
第10章 デカイ女 幸子・誤認
「でもなぁ…」
いざ切符を買う時になって幸子の気持ちを思う
メル友としていい関係を築き、俺を信用して今わざわざ来てくれてる
なのに自分の姿を見て俺が消えたと知ったらどれだけ傷付くだろう?
でもあの巨体に欲情する自信がない
どんな男でも相手しなければならない風俗嬢ってすげえな
男が大変なのはそんな相手に勃たなきゃいけないって事
ホントに迷った…
何度も逃げようと思った…
でもやっぱり出来ない…
約束は約束だから会うべきだ
俺は覚悟を決めると幸子のいる改札へと向かった
そういえば顔まで確認してなかったけど、あの巨体にかわいい顔が接続してるとは思えない
もうどうにでもなれって感じ
再び踏み切りを渡って改札の方を覗くと、さっき見た巨体が携帯をジッと見ながら立ってる
そういやさっきから携帯が鳴ってたのを無視してたな
え~い!行ったれ~!
「幸子…?」
「えっ?うん…」
こちらを見たその顔は、その巨体には不釣り合いなほど女の子らしかった