
出会い系な日々
第14章 遊ばれる女 春菜・六甲
ところが車を止めれる空き地はいくつもあるのに、ヘタレな俺はハンドルを切れないまま通過し続ける
不意に車を停めた瞬間、春菜が怒って態度を急変させるかも知れない
今の雰囲気は壊すのには勿体ないほど良すぎる
宝塚を出て既に一時間弱、車は早くも六甲山頂付近を走ってた
途中イノシシ親子と遭遇しながら目指すは十国展望台
現在は六甲ガーデンテラスが出来て取り壊されたが、当時はここが一番設備が整っていて夜景も綺麗だった
「もうすぐやで」
「意外に近いんやな~」
こんなに早く着くつもりはなかったのだが仕方ない
まずは夜景でムードを高めよう
前方に【十国展望台 この先、左折】との標識を発見
でもその左に入る道が見当たらない
「あれ?左に入る道あった?」
「細いのあった気もするけど、あれは違うんちゃうかな?」
「十国展望台って書いてたやんな?」
「うん、あったなぁ」
まだ先なのか?
Uターン出来そうな道幅でもないので戻るに戻れず、いつの間にか六甲牧場まで来てしまった
